ドバイの富裕層って多い?
- ドバイ 管理人
- 2月2日
- 読了時間: 4分
ドバイに富裕層は本当に多いのか? 不動産市場の現実と海外投資の影響
ドバイと聞くと、きらびやかな超高級ホテルや高級車、ラグジュアリーなライフスタイルが思い浮かぶかもしれません。確かに、世界的に見ても裕福な人々が集まる都市の一つですが、「ドバイは富裕層が多い都市なのか?」という問いに対しては、必ずしも「YES」とは言えません。
実際、ドバイの面積は横浜市とほぼ同じ規模であり、人口も350万人程度(2024年時点)と、世界の大都市と比べてもそれほど大きくはありません。そして、富裕層の数だけを比較すると、東京の方が圧倒的に多いのが現実です。
しかし、ドバイが世界の富裕層から注目されているのは間違いありません。国内にいる富裕層の数は限られているものの、世界中の富裕層が投資を目的にドバイの不動産を購入しているのです。
ドバイに流入する世界の富裕層
2023年には、約4,500人の億万長者がドバイに移住したと報告されています。また、2024年には、世界で最も富裕層が流入している国として、約6,700人がUAEに移住しており、その多くがドバイに拠点を置いています。
特に、ロシアからの投資が顕著で、**2022年以降、ロシア人によるドバイの不動産投資額は約63億ドル(約6,300億円)**に達しています。このような海外からの投資の増加により、ドバイの不動産価格は2020年以降、約124%の上昇を記録しました。
つまり、ドバイに住む富裕層の数はそれほど多くなくとも、世界中の富裕層が積極的に不動産投資を行い、市場を活性化させているということです。
富裕層よりも圧倒的に多い労働者層
一方で、ドバイで最も多いのは富裕層ではなく、海外からの労働者層です。
建築現場では、気温50度にもなる過酷な環境の中で、多くの出稼ぎワーカーが働いています。日本では考えられないような厳しい条件で懸命に働く彼らの姿には、尊敬の念を抱かずにはいられません。
街を歩けば、至るところで建設中のビルやタワーを目にしますが、「こんなにたくさんの不動産が売れるのか? そして、誰が住むのか?」という疑問が湧いてきます。
ドバイでよく売れている不動産は「1億円前後」
ドバイの不動産市場で、特に売れているのは1億円(約250万〜300万AED)前後の物件です。
しかし、こうした物件を**賃貸運用しようとすると、月の賃料は50万〜80万円(約13,000〜20,000AED)**ほどになってしまいます。
ここで問題となるのが、ドバイで圧倒的に多い労働者層がこの賃料を払えるか? という点です。
その答えは明確に「NO」です。
供給過多が引き起こす市場の変化
ここ数年、ドバイではオフプラン(未完成の新築物件)が飛ぶように売れてきました。
しかし、これらの物件が続々と完成し、賃貸市場に出てきたことで、次のような現象が起こっています。
1. 賃貸市場での価格調整
高額な賃料を支払えるテナントが限られるため、賃料の下落が始まっているのです。
2. 転売物件の増加
多くの投資家が「完成と同時に転売」することを想定していましたが、想定通りの価格で売却できず、市場には購入時の価格を下回る物件も出始めています。
実際、「二次市場(転売市場)での販売が30.5%増加」というデータもあり、多くの投資家が出口戦略に苦労していることが伺えます。
3. オフプラン販売の鈍化
価格が下落した転売物件(完成済みの中古物件)が市場に多く出てくると、オフプラン(新築未完成物件)の販売が鈍化します。
なぜなら、「未完成の物件を定価で買うよりも、すでに完成した割安な物件を買った方が得」だからです。
ドバイ不動産市場は「価格調整」局面へ
さまざまなデータを総合的に判断すると、ドバイの不動産市場は明らかに価格調整の局面に入ってきていると言えます。
そのため、今から新規で不動産購入を考えている人は、焦って飛びつかず、市場の動向を慎重に見極めることが重要です。
まとめ
✅ ドバイは富裕層が多いわけではなく、労働者層が圧倒的に多い
✅ しかし、世界中の富裕層がドバイの不動産に積極的に投資している
✅ 1億円前後の不動産が人気だが、賃貸市場での賃料が高く、借り手が限られている
✅ オフプランの大量供給で、賃貸市場は価格調整が進行中
✅ 二次市場の転売が増え、価格が下落し始めている
✅ 今後の不動産購入は、冷静に市場を見極めて慎重に判断するのが得策
ドバイは、国内の富裕層の数こそ多くはありませんが、世界の富裕層がこぞって投資を行う都市であることは間違いありません。しかし、その投資が市場に与える影響を正しく見極めなければ、今後の不動産戦略を誤る可能性もあります。
今後もドバイの不動産市場の動向を注視しながら、最適なタイミングでの投資判断が求められます。
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